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オーボエのお手入れの仕方
オーボエの組み立て方
1.ベルと下管を合わせます。キーに無理な力をかけぬよう注意しながら下管を左手で支えます。
はめ込みがきつい時には、接合部のコルクに付属のリグータのグリスを薄く塗付します。
注:はめ込みがきつい時には販売店にご相談ください。破損の恐れがありますので、絶対に無理な力を加えないでください。
2.キーに無理な力をかけぬよう注意しながら上管と下管を合わせます。キーの連結部がまっすぐになるよう上管、下管、ベルの位置を調整してください。
3.上管と下管のキーの接合部分、下管とベルのキーの接合部分が重なるようにしてください。リードを楽器に取り付けてください。
オーボエのしまい方
組み立て時と逆の手順でしまってください。
注:上管を360度回転させないでください。下管の連結部によりG♯コルクタンポ破損の恐れがあります。絶対に無理な力を加えないでください。
オーボエのお手入れの仕方
日々のお手入れ
1.演奏後には付属の乾いた布でキーを拭いてください。
2.楽器は必ず専用のケースで保管してください。小さすぎるケースや逆に大きすぎるケースは、キーを痛める原因となります。
3.ベンジン等の揮発溶剤、油などは決して使用してはなりません。
重要!管体のひび割れを防ぐために
新品の楽器は、最初の一か月間、一日に30分以上演奏してはなりません。
急激な温度や湿度の変化を避けてください。楽器を熱源(暖房器具や直射日光)の傍に置いてはなりません。また風が当たる場所に放置しないでください。
ケースにしまう前には、スワブや羽を丁寧に通して、水分を取り除いてください。
ひび割れを防ぐため、最初の一年は管体内部に二三回オイルを塗付することが推奨されます。その方法については、下部の「オーボエ内部のオイリングの仕方」の個所を参照してください。なお、日本ダブルリード株式会社で販売されているオーボエには、オイルを塗布できる「オイル棒JDR」が付属されています。
注:それにも関わらずひび割れが生じてしまった時には、販売店にご相談ください。正しい方法で修理されたオーボエは、音質にまったく問題を生じません。
オーボエの拭き方
演奏する際には、こまめにスワブを通してください。
水分がトーンホールに溜まってくると、楽器のパフォーマンスを低下させるだけでなく、
タンポを痛める原因となります。
クリーニングペーパーを使用して余分なタンポの水分を
吸い取ってください。
注:〈リグータ〉のオーボエに付属するセパレートタイプのスワブをお持ちの際には、上管のみを取り外し、下管およびベル用のスワブ(太め)をベルから下管へと優しく通してください。次いで上管用のスワブ(細め)を上管へと通してください。上管の内部に出ているチューブに引っかからないようご注意ください。スワブには上下に紐がついていますので、拭き終わった際には下から引くことで、無理に上部から引き出さずに取り出すことができます。スワブが古くなってきた時には取り替えてください。古くなって毛羽だってきたものを使用し続けると、かすが内部に溜まってしまう恐れがあります。
オーボエ内部のオイリングの仕方
以下のものをご用意ください。
1.スイートアーモンドオイル
2.クジャクの羽。理想的には40㎝の長さ。
または、
日本ダブルリード株式会社で販売されているオーボエに付属の「オイル棒JDR」
羽を使用した塗付の仕方:
オイルを塗る前、管内にも水気がない状態にしてください。キーを上にして上管を片手で持ちます。テノンの中心にオイルを4~5滴垂らします。(テノンとは、下管の中に差し込む際の上管の細い部分を指します。)内部に羽を差し入れ上下させ、オイルをのばします。羽が管内の表面に接触しているのを意識しながら、全体に塗りこむと効果的です。羽を取り除き、オイルの薄い層ができているかどうか内部に光をあてて確認します。内部を覗いて、少し光るようになれば完了です。もしその薄い層を確認できない際は繰り返します。新品の羽をご使用の際には、羽自身がオイルを相当量吸いますので、繰り返し作業をする必要があるかもしれません。(※オイルが浸み込んでいる羽は、通常の掃除には使用できません。)
日本ダブルリード株式会社で販売されているオーボエ付属の「JDR付属棒」を使用した塗布の仕方:
オイルを塗る前、管内にも水気がない状態にしてください。プッシュスワブには既にオイルが染み込んでいますので、お掃除をするように差し込み、オイル塗布します。プッシュスワブが管内の表面に接触しているのを意識しながら、全体に塗りこむと効果的です。内側を覗いて、少し光るようになれば完了です。プッシュスワブに染み込んでいるオイルが少なくなってきたた感じられたら、アーモンドオイルをプッシュスワブに染み込ませてください。先端から下まで2cm間隔、一滴ずつ程度で十分です。(※オイルが浸み込んでいる羽は、通常の掃除には使用できません。)
注:キーを下にしてオイルを塗ってはいけません。また、くれぐれも一度に大量に塗らないでください。タンポのコルクにオイルが直接浸み込んでしまう恐れがあります。また、タンポがトーンホールに貼り付く原因にもなります。タンポにオイルが付着した場合は、クリーニングペーパーで拭き取ってください。
アドバイス:
日中に演奏した後、夜にオイルを塗ることをおすすめします。オイルを塗付した後は、キーを上にして安全な場所に静置してください。もしケースにしまう際には、ケースを開けたままにしておいてください。
いつこの作業を繰り返せばよいですか?
翌日すべてのオイルが木に吸いこまれているようなら、二か月後に同様の作業を繰り返してください。反対にもしオイルの残りが確認される場合、そのオイルは拭きとり、また六か月の間は新たにオイルを塗らないでください。二年目からは、上管のみを年一回のペースで行えば充分です。
日本ダブルリード株式会社で販売されているオーボエ付属の「JDR付属棒」を使用される場合、オイルを塗る回数は新品の場合、最初の一週間は吹く前に塗ってください。その後の一か月間は一週間に一度、その後の三か月間は一カ月に一度、それ以降は二~三か月に一度、というようにサイクルを伸ばして塗布してください。また、オイルを塗るのは一日に一度までにしてください。
注:もしこの方法に自信がおありでない際には、無理に行おうとはせずに販売店にご相談ください。